ジムでよく目にするカラフルなドリンク気になりますよね。中身は何か知っていますか?ーBCAA編ー【この記事は15分で読めます】

ジム内でカラフルな色の飲料水を飲んでいる方を見かけるときはありませんか?
あのカラフルな飲み物は、BCAAまたはEAAであることが多いです。(その他にいろいろな栄養素をミックスしている場合もあります。)

今回はBCAAについてお話していきます。

BCAAとは必須アミノ酸の一種であるバリン、ロイシン、イソロイシンの総称です。この3つのアミノ酸は、化学構造において鎖が分岐していることから「分岐鎖アミノ酸」と呼ばれています。

BCAAは筋肉の成長や維持、エネルギーの供給に重要な役割を果たしており、スポーツやフィットネスの分野で注目されているのです。

BCAAの役割
BCAAは、人間の身体にとって非常に重要な役割を担っています。以前の記事でお話したとおり必須アミノ酸は体内で合成できないため食事やサプリメントから摂取する必要があります。BCAAが特に重要視される理由は、筋肉に対する作用が大きいといわれているからです。

筋タンパク質の合成促進:BCAAの中でもロイシンは特にたんぱく質の合成を促進する効果があります。ロイシンは筋肉が合成される過程で重要なシグナル分子として働き、たんぱく質の合成スイッチをオンにしてくれます。これにより、筋肉がより効率的に成長・修復されるのです。

筋肉の分解抑制:運動やトレーニング後、体はエネルギーを必要とします。特に、カタボリック状態にあると、筋肉の分解が進んでしまいます。BCAAは、筋肉の分解を抑える効果もあり、また運動後の回復を助けてくれます。特にバリンとイソロイシンは、筋肉がエネルギーとして分解されるのを防ぐ効果があるとされています。

エネルギー源としての役割:BCAAは肝臓ではなく筋肉で直接代謝されるため、運動中のエネルギー源としても利用されます。特に長時間の持久力運動では、グリコーゲン(エネルギー源としての糖)が枯渇すると、BCAAがエネルギー供給源として使われます。このため、持久力トレーニングを行う方はとって、BCAAは重要な栄養素とされています。

BCAAの効果
BCAAを摂取することで得られる効果は、主に筋肉の成長や回復に関連していますが、それ以外にもいくつかの効果が期待されています。

筋肉の成長促進:前述の通り、BCAAの中のロイシンが特に筋タンパク質の合成を促進するため、筋肉の成長をサポートしてくれます。トレーニング後にBCAAを摂取することで、筋肉の回復が早まり、筋肉量の増加が期待できるとされています。

筋肉の疲労軽減:BCAAは筋肉の疲労を軽減する効果もあります。運動中に摂取することで、筋肉のエネルギー消費を抑え、疲労感を和らげる効果があるとされています。また、血中のトリプトファンの濃度を抑え脳内でのセロトニンの生成を抑制することで、疲労感を軽減する働きもあります。

免疫機能の向上:激しい運動は免疫機能を低下させることがありますが、その影響を緩和する可能性があるとされています。BCAAの摂取は免疫細胞の活動を促進し、特に持久力運動後の免疫機能の低下を防ぐ効果があるとされています。

筋肉痛の軽減:運動後に起こる筋肉痛を軽減する効果も期待されています。BCAAは筋肉の回復を早めるだけでなく、筋繊維の損傷を修復する働きがあるため、筋肉痛の発生を抑えることができます。

BCAAの摂取方法
BCAAは、食事やサプリメントから摂取することができます。食事は肉類、魚、卵、乳製品、大豆製品などに多く含まれていますが、トレーニングを行う人々の間では、効率的にBCAAを摂取できるサプリメントが広く利用されています。食事で補えるのが理想ではありますが、それ以上に消費する運動や筋トレを日常的に行っている方にはサプリメントは有効なものといえます。

食品からの摂取:BCAAを多く含む食品には、動物性のたんぱく質源が豊富です。例えば、100グラムあたりのBCAA含有量は、鶏肉が約4g、牛肉が約3g、卵が約1.5gです。これらの食品は、高たんぱく質であるため、筋肉の維持や成長をサポートしてくれます。

サプリメントからの摂取:冒頭でお話したカラフルなドリンクはここに該当します。BCAAは、粉末やカプセル、ドリンクなど様々な形で市販されています。特にトレーニング前後や、持久力運動中のエネルギー補給として利用されることが多いです。摂取タイミングとしては、運動前に摂取することで筋分解を防ぎ、運動後に摂取することで筋肉の回復を促進します。

摂取量の目安:BCAAの推奨摂取量は、目的や体格・運動量によって異なりますが、一般的には1回のトレーニング後に5グラム~10グラム程度を摂取することが効果的とされています。持久力運動を行う場合には、運動中または運動後に3グラム~5グラム程度を数回に分けて摂取するのが推奨されます。

BCAAの副作用と注意点
BCAAは一般的に安全なサプリメントとされていますが、過剰摂取などには副作用が生じる可能性があるので注意が必要です。

過剰摂取による影響:過剰に摂取すると胃腸障害や消化不良が起こることがあります。特に空腹時に大量に摂取すると、胃に負担がかかることがあり、長期間にわたる過剰摂取はアミノ酸バランスを崩し、他の必須アミノ酸の吸収に悪影響を与える可能性があるとされます。

腎臓への負担:BCAAはアミノ酸であり、体内での代謝には腎臓が関与しています。健康な人にとっては通常の摂取量では問題はありませんが、腎機能に障害がある場合には、BCAAの過剰摂取が腎臓に負担をかける可能性があるため、腎臓に問題がある方は医師の指導のもとで摂取することが望ましいです。

血糖値への影響:特にバリンは血糖値に影響を与える可能性があります。バリンはインスリンの分泌を促進する作用があり、血糖値が急激に低下することがあります。糖尿病の方や低血糖症のリスクがある方は、摂取に注意が必要です。

BCAAに関する最新の研究
BCAAの研究は、筋肉の成長や運動パフォーマンスに関する分野だけでなく、他の健康分野でも進められているんです。

BCAAと肥満・代謝:近年の研究では、BCAAと肥満や代謝異常との関連が示唆されています。過剰なBCAAの摂取が、インスリン抵抗性を引き起こして糖尿病や肥満のリスクを高める可能性があると指摘されています。摂取量には適度なバランスが重要であることが強調されています。

BCAAと認知機能:BCAAは、脳内の神経伝達物質の生成にも関与しているため、認知機能にも影響を与える可能性があります。一部の研究では、BCAAの摂取が脳内のセロトニンやドーパミンのバランスを調整し、認知機能の改善やストレスの軽減に寄与する可能性があるとされています。


BCAAは、筋肉の成長や回復をサポートするだけでなくエネルギー源としても機能してくれ、運動パフォーマンスを向上させる上で重要なアミノ酸ということがわかりますね。

また、免疫機能の向上や疲労軽減、筋肉痛の軽減など、様々な効果が期待されています。

しかし、過剰摂取には注意が必要であり、長期にわたり摂取することで腎臓などへ負担をかけてしまう可能性がありますので、スポーツに取り組む人にとっては有用はサプリメントといえますが、あくまで補助的なものであることを念頭に置き、適切な量とタイミングでの摂取を心がけましょう。

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